OGIHARA Masaki Exhibition 荻原賢樹展

何かが存在するということに対して確信がもてないのか、美術大学での教育を一切受けず、GEISAIという発表の場を経て39才で昨秋デビューした荻原賢樹。

描くことを止められず、描くという衝動自体を作品の主題に制作を進める彼の作品には、全くの想像で作り上げられた独自の世界が拡がっている。二次元である平面を独特な色彩感覚溢れる色面と繊細でリズミカルな線とで三次元的空間へと構成し、平面的な具象に慣れ親しんだ我々の目を引きずり込んでいきます。

理系大学出身の社会人としての生活を送るなかで産み出される作品からは決して二次的な生産物としての匂いはなく、寧ろ切実で誠実な深遠さのみが露呈しています。